アメリカえほん記

アメリカで読んだ英語絵本の記録です。

Guess How Much I Love You -どんなにきみがすきだかあててごらん-

作:Sam McBratney、イラスト:Anita Jeram。

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あらすじ

 小さなウサギは、大きなウサギに「どれだけぼくがきみのことを好きだか当ててごらん」と言って、両腕を開いて「これくらい」と言ったり、両手を上に伸ばしたり、逆立ちしたり、ジャンプしたりしてその大きさを伝えようとします。

大きなウサギは、そのたびに、大きな体をめいっぱい使って「ぼくはこれくらい」と小さなウサギのまねをします。

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そのうち小さなウサギは眠くなってきます。「月まで行くくらい好きだよ」

そして目を閉じる小さいウサギ。

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大きなウサギは小さなウサギをそっとベッドに寝かせ、キスをします。

「ぼくは月に行って戻ってくるくらいだよ」

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英語学習者の視点から~覚えた単語や言い回し~

・lean over (かがみこむ、乗りかかる)

 

お気に入り度:

 お互いがどんなに相手のことが好きか話す、というストーリーは、母と子が描かれた絵本では何冊か見たことあります。が、この本ではおそらく父と子です。(Big Hareのことをheと表現してあるので、少なくとも母ではない)

「好き」の大きさを競い合う場面は、ありがちですが、やり取りが目に浮かぶようでほっこりします。

 

この本で私の一番お気に入りのシーンは、最後にお父さんが眠くなった子供を抱き上げ、草むらにそっとおろしてキスをするイラストです。なんて素敵なんでしょう・・・。

 

日本語版では「デカウサギ」と「チビウサギ」と訳されていますが、チビの方はともかく「デカウサギ」ではあまりに情緒がなく、ちょっと残念です。訳し方難しいですね。

 

また、「ウサギ」と訳されていますが、原作はrabbitではなくhareです。

Arctic Hares (ホッキョクウサギ)」や「Rabbit (うさぎ)」の本で、hareとrabbitの違いを学びましたが、hareはrabbitよりも足が長く野性的で、両足で立って両手で殴り合いのケンカをしたりもするそうです。

チビウサギとデカウサギがジャンプしたり、デカウサギが二本足で立ってチビウサギを抱き上げたりしているイラストは、まさしくhareです。

 

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どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)

どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)