Milo and the Magical Stones -ミロとまほうのいし-
作:Marcus Pfister。
あらすじ
海に浮かぶ島に大きな岩山があり、そこには崖ネズミたちが住んでいました。
ある日ネズミのミロは、岩の隙間に輝く石を見つけ、すみかに持ち帰ります。
その石は明るいだけでなく温かくて、他のネズミたちもその石を欲しがり集まってきます。
みんなで取りに行こうとしたとき、賢いネズミのバルタザールが「その石は島のものだから、取るのだったら変わりのものを置いてこないとダメだ」と忠告します。
(ここから紙面が上下に分かれ、Happy Ending と Sad Ending の2つの結末に向けて別々の物語が進行していきます。)
Happy Ending -幸せな結末-
忠告を聞いたネズミたちは、きれいな石を取ったところに、代わりに別の石を置くことにします。浜辺で石を拾い集めるネズミたち。拾った石には彫り物や飾りを施します。
ミロの案内で光る石を取りに行ったみんなは、変わりの石を置き、少しずつ石を住みかに持ち帰ります。おかげで、冬でもほら穴は明るく暖かくなりました。
Sad Ending -悲しい結末-
ミロ以外のネズミは忠告を聞きません。競って光る石を集め、自分が一番だと自慢し合います。
しかし、きれいな石がほりつくされた岩山はすっかり空洞になってしまいました。
もろくなった岩山は、嵐と高波でくずれてしまったのです。
唯一崩れずに残ったほら穴には、ミロとバルタザールだけが残されたのでした。
英語学習者の視点から~覚えた単語や言い回し~
・pound (強く打つ)
・huddle (群がる)
・creep out (這い出る)
・poke into (せんさくする、調べる)
・crevice (狭く深い割れ目)
・pry out (探り出す)
・give off (発する、放出する)
・in return (見返りに)
・chip away *1" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51AF0Q38DAL._SL160_.jpg" alt="ミロとまほうのいし (世界の絵本(新))" />
- 作者: マーカス・フィスター,谷川俊太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/09/18
- メディア: ハードカバー
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*1:木・石などを)少しずつ削る)
・snuggle (気持ちよく横たわる)
・tribute (ささげ物、贈り物)
・heed (心に留める)
・be consumed with ((しっと・憎悪などが)心に食い入る)
・hollow out (えぐって穴をあける、内部を取り除く)
・boulder (丸石、大石)
・a heap of (…の山)
・rubble ((石・れんがなどの)破片、瓦礫)
・crouch (かがむ、しゃがむ、うずくまる)
お気に入り度:★★★★☆
やけに本が縦長なのは、途中から上下にストーリーが分かれているためなのです。
二つの物語が楽しめて、お得感があります。
言いつけを守ったネズミたちは幸せになり、守らなかったネズミたちは悲しい最期を遂げるという、わりかし説教めいた本ではあります。
「The Rainbow Fish (にじいろのさかな)」と同じ作者の本で、「にじいろ~」と同様にキラキラ光る特殊加工がされていてとてもきれい。手元において眺めたくなる素敵な絵本です。
賢いネズミのBalthazar(バルタザール)、変わった名前だなと思ったのですが、イエスに贈り物を届けた賢者の一人の名前だそうです。