アメリカえほん記

アメリカで読んだ英語絵本の記録です。

The Ninjabread Man -ニンジャブレッドマン-

作:C. J. Leigh、イラスト:Chris Gall。

 

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あらすじ

先生の下で忍術を学ぶくま、へび、ねずみ、きつね。

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先生は、みんなの頑張りをたたえて、先生の間に代々伝わる特別なごほうびの「ニンジャブレッド」を作ります。そのクッキーには不思議な力が宿ると言われており、また、とてもおいしいのです。

先生が焼きあがりを確かめようとオーブンを開けたとき、ニンジャブレッドマンはオーブンから飛び出し、「生徒たちの力試しをするぞ」と言って、砂糖煙とともに消えてしまいました。

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くま、へび、ねずみに戦いを挑むニンジャブレッドマン

「おまえなんか食べてやる!」と受けて立つ生徒たちでしたが、ニンジャブレッドマンはくまの突撃をひらりとかわし、へびにクッキーの手裏剣を投げ、ネズミの目を欺いて、闇に消えていきます。

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最後にきつねに戦いを挑むニンジャブレッドマン

でも、きつねは「滝の音がうるさくてよく聞こえない。なんだって?」と言って、勝負に乗って来ません。

そこで、きつねに一歩、また一歩と近づくニンジャブレッドマン

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その瞬間、キツネはニンジャブレッドマンをパクリと食べてしまいました。

 

英語学習者の視点から~覚えた単語や言い回し~

・sneaky (卑劣な)

・throwing star (手裏剣)

・morsel (一口)

・charge (襲う、突撃する)

dodge (さっとよける、ひらりとかわす)

・in the blink of an eye (瞬時に)

・spring (すばやく跳ぶ)

・outfox (出しぬく、裏をかく)

 

お気に入り度:

これは、「純粋に笑える」面白さです。

そして、忍者がテーマで、sensei (先生)、dojo (道場)といった日本語がそのまま使われているので、日本人ならとても親近感のわく内容です。(用語は巻末に注釈で説明あり)。

 

また、"Ninjabread man"は言わずもがな「Gingerbread man」(クリスマスなどに焼く人型のクッキー)をもじったものですが、ほかにも言葉遊びがたくさん詰まっていて面白いです。

mighty morsel (ガブリと一口で) - mighty mouse (強いねずみ)

snack (おかし) - snake (へび) 

outfox (出しぬく) - fox (きつね)

 

その他、韻を踏んでいる箇所も多いので、声に出して読むと気持ちいいです。(night-moonlight-fight など)

韻を楽しむ系の本は、どうしても単語が難しくなる傾向がありますが、この本はまったくそのようなこともなく英語初級者でも理解できる程度の単語ばかりです。

 

イラストは、先生の服装や竹藪の感じなどどことなく中国っぽい雰囲気はありますが、物語に合っていてよいとおもいます。ニンジャブレッドマンの顔や服がクッキーのアイシングなのがかわいいです。

 

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