アメリカえほん記

アメリカで読んだ英語絵本の記録です。

The Great Texas Hamster Drive -テキサスのハムスター大移動-

作:Eric A. Kimmel、イラスト:Bruce Whatley。

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あらすじ

 ビルとスーは、結婚してテキサスに農場を構え、5人の子供たちに恵まれました。

ある日、末っ子で一人娘のサルがハムスターを欲しがり、通信販売業者に1匹注文したところ、「1匹ではさびしいだろうから」と2匹届きました。

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2匹のハムスターはあっという間に5匹、15匹、28匹、と増えて・・・ある日、檻から逃げ出した数千匹のハムスターは牧場の草を食べつくしてしまいます。

ビルが困ってハムスターの売り主アイクに電話すると、ハムスターは都市部で人気だから売ろうということになり、アビリーン(都市名)まで連れていくことになります。

それから、8476匹のハムスターたちを連れたテキサスからの大移動が始まりました。泳げないハムスターを連れて川を渡ったりするのは大変なことです。

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あらしの日に、雷を怖がるハムスターたちは逃げ出しました。みんなは追いかけます。嵐が去ってハムスターがペースダウン、追いついたかと思いきや、突然ハムスターたちが消えてしまいます。そこかしこにプレーリードッグの穴があり、みんな地面に潜ってしまったのでした。しばらく待ちますが、出てくるのか出てこないのかもわかりません。

そこに、遅れて到着したカウボーイ仲間のクッキーが、ストーブの煙突を馬車から外して地面に差し込むと、ハムスターたちはそこから次々と上がってきました。すぐにハムスターを捕まえられ、そのあとはスムーズに目的地へと到着しました。

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さて、サルはハムスターたちとの別れが悲しくて仕方ありません。また別のペットを飼いたいと言い出します。それは・・・スナネズミです!

 

英語学習者の視点から~覚えた単語や言い回し~

 ・ranch (牧場、農場)

・peddler (行商人)

・"Button your lip!" (「お口にチャック」)

・name X after ... (...の名を取ってXと命名する)

・shriek (キャッという、金切り声をあげる)

・in packs (群れをなして)

・critter (生き物;creatureと同じ)

・round up (家畜を駆り集める)

・herd (群がる)

・wrangler (馬の世話係、カウボーイ)

・keep an eye on things (注視する、見守る)

・stampede (動物などが驚いてどっと逃げ出すこと、殺到)

・varmint (害を及ぼす野獣)

squat (しゃがむ、うずくまる)

・feller ((口語)男、やつ)

・"Dagnabbit!" ((スラング)「こんちくしょう!」)

・heartstrings (心の琴線、深い愛情)

・teary-eyed (熱いものがこみ上げる、うるうるする)

・pal (仲良し、なかま)

・wail (声をあげて泣く)

・gerbil (スナネズミ)

 

お気に入り度:

 最初読んだときは、話は長いし知らない単語は多いし、途中でストーリーがわからなくなって挫折しました。でも、アメリカ人の友人のところに持って行っていろいろと質問すると、すとんと理解でき、面白くなりました。

タイトルの「Texax Hamster Drive」は、テキサスの有名な「Cattle Drive」にかけてあるそうです。Cattleとは牛のこと。Cattle Driveとは、19世紀のテキサスで牛を出荷する際にカウボーイたちがぞろぞろと牛を引き連れて出荷駅まで移動したのをこう呼ぶのだそう。こうした背景知識を持っていれば、タイトルだけで「なんでCattleじゃなくてHamsterなの(笑)」と笑えるそうです。

また、知らない単語が多いのは、アメリカ南部の方言やスラングが使われているためだそうです。たとえばgirlのかわりにgalが使われていたりします(galは日本語のギャルとは違い、girlと同じ意味だそう)。

しかし、意味が理解できてもなお、登場人物も多くて難しいことに変わりありません・・・。

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