The Little Lost Robin -ウサギとこまどり-
作:Elizabeth Baguley、イラスト:Tina Macnaughton。
あらすじ
森のはずれに、年老いたウサギが住んでいました。ウサギは毎日鳥たちに餌をやりに出かけました。そこでウサギは、胸の赤いこまどりに出あいます。
秋がきて、鳥たちが暖かい場所へ飛び立っても、こまどりはもみの木に留まっていました。ウサギはこまどりと木の実や種を分け合い、こまどりの歌を聞いて過ごしました。
冬になって木々が凍てつきウサギの脚が動かなくなると、こまどりがウサギのところに飛んできて一緒に食事をしました。
しかし、吹雪が来た次の朝、こまどりはどこにも見あたりません。
ウサギは雪の中を、こまどりを探しに出かけました。こまどりの巣があったもみの木は倒れていて、巣は空っぽでした。
そのとき、こまどりがウサギのところに飛んできました。ウサギはこまどりの巣をウサギの住み家の近くに移すことにします。こまどりを肩に乗せ、もみの木を引きずって家に向かいます。
家のそばにもみの木を立ててこまどりの新しい巣をつくったウサギは、毎日こまどりの歌を聞いて、楽しく踊るのでした。
英語学習者の視点から~覚えた単語や言い回し~
・prance (後ろ脚で踊り跳ねる、跳ねまわる)
・swoop (空から舞い降りる、急降下する)
・prick up (ピンと立つ、上に向く)
・lilt (軽快に歌う)
・fir (もみの木)
・blustery (荒れ狂う)
・blast (撃つ)
・splinter (裂く)
・biting ((寒風などが)身を切るような、ひりひりする)
・wrench (ねじる)
・hump (丸い丘)
・hollow (くぼみ)
・warble (さえずる)
お気に入り度:★★★★☆
年老いて体がだんだん動かなくなってきたおじいさんウサギが、こまどりを探しに雪の中へ出かけたり、重そうなもみの木を運んだりする姿に、ぐっときます。
柔らかなタッチのイラストと相まって、やさしい気持ちにさせてくれる1冊です。
秋の草木の様子や、雪の寒さや柔らかさなどが伝わってくる、素敵なイラストです。
アメリカで読んだ絵本には、Hare(ノウサギ)が出てくるものがたくさんあります。Hareはrabbitと違って、後ろ足で立ったりするので、擬人化した描写をしやすいのかもしれません。写真で見るHareは野性的で強そうでちょっと怖いのですが、イラストで見るHareは可愛いです。