アメリカえほん記

アメリカで読んだ英語絵本の記録です。

Aggie Gets Lost -アギーがいなくなった-

作:Lori Ries、イラスト:Frank W. Dormer。

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あらすじ

男の子は犬のアギーと公園でボール遊びをします。

アギーはとても賢い犬なので、どこに投げてもボールを取ってきます。

でも、思い切り遠くまで投げたとき、ボールを追いかけて行ったアギーはいつまで待っても、どんなに呼んでも帰ってきませんでした。

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がっかりして帰ってきた男の子は、お父さんとお母さんに相談してアギー探しを始めます。いろんなところに電話をかけ、大きなポスターを作り、公園でいろんな人に聞きこみをします。

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ある日アギーを探しに出かけた男の子は、公園のベンチに座るトーマスさんにアギーがいなくなったことを話します。トーマスさんは、「目ではなく他の方法で見るんだ」と言って、手や、耳や、鼻を使って感じることを教えてくれます。

目をつぶり、トーマスさんのまねをした男の子の耳に、遠くの方で聞き覚えのある音が聞こえます。

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木の方へ駆けて行った男の子。ついにアギーを見つけました!

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 男の子はみんなにアギーが見つかったことを報告し、汚れて臭くなっていたアギーをお風呂に入れに家に帰りました。

 

英語学習者の視点から~覚えた単語や言い回し~

・fetch (取ってくる)

・leash ((犬などをつなぐ)革ひも)

・mess ((犬や猫の)糞)

・snow angel (雪の上に寝転がって手足を動かして作った天使の形)

・chatter (ぺちゃくちゃしゃべる、キャッキャッと鳴く)

・get a head start (先行する、先に行く)

 

お気に入り度:

男の子の名前は(この本では出てきませんが)「ベン」といい、アギーとベンの本はシリーズとして何冊か出版されているようです。

 

公園で出会うトーマスさんは、視覚障害者です。サングラスをかけ白杖を持ったイラストと、アギー探しの手伝いを申し出たトーマスさんに対してベンが"You cannot help. You cannot see."と言っていることからわかります。

絵本の中に障害を持つ人がさりげなく登場して目に見えないものの大切さを教えてくれる、というのは、偏見をなくすのにとてもよいことだと思います。単に男の子と犬のきずなを描いているだけの絵本より深みがあります。

 

イラストはかわいらしく、文章も1文1文がかなり短くて、読みやすい絵本です。

 

Aggie Gets Lost (Aggie and Ben)

Aggie Gets Lost (Aggie and Ben)