アメリカえほん記

アメリカで読んだ英語絵本の記録です。

The Man Who Walked Between the Towers -綱渡りの男-

作:Mordicai Gerstein。

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あらすじ

ストリートパフォーマーのフィリップは、2つ並んで立つ、ニューヨークで一番高いビルを見上げ、そこにロープを張って綱渡りをしてみたいと考えます。

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しかし、当然許可が下りるわけはなく、フィリップは工事の担当者を装ってビルに忍び込み、夜中に決行することを決意します。

仲間と手分けして両ビルの屋上に行き、まずは細いひもを弓矢で渡し、それに今度は太いロープを結びつけてロープを張ります。丈夫な長いロープはとても重く、張り終える頃には夜が明けていました。

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黒い服に着替え、バランス棒を持って綱渡りを始めるフィリップ。

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地下鉄の駅から出てきた通勤客が、ビルとビルの間にいるフィリップを見つけます。みんなが上を見上げて大騒ぎ。警官はフィリップを止めようと、ビルの屋上に集まります。

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でも、フィリップが綱の上にいる限り、誰も彼をつかまえることはできません。

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フィリップが満足して綱から降りてきたところで、逮捕となりました。

裁判所で出された粋な判決で、フィリップは「公園で子供たちのためにパフォーマンスをする」ことを命じられます。そして、その通りにするのでした。

 

今ではこのビル(旧ワールドトレードセンター)はもうありませんが、これは1974年8月7日に実際にあった出来事です。

 

英語学習者の視点から~覚えた単語や言い回し~

 ・fiery (火のついた)

・steeple ((教会などの)尖塔)

・for sure (きっと、確かに)

・nightfall (夕方、日暮れ)

・ledge (壁や窓から突き出た棚)

・plummet (まっすぐに落ちる、急落する)

・frantically (死に物狂いに)

・sway (体を揺さぶる、振り動かす)

・astonishing (驚くばかりの)

・terrifying (恐るべき、ぞっとするような)

・"You're under arrest!" (「おまえを逮捕する!」)

・bullhorn (拡声器、ハンドマイク)

・seagull (カモメ)

・handcuff (手錠)

・sentence(動詞) (刑を宣告する、判決を下す)

・jerk (急にぐいと引く、ぐいと押す)

・be imprinted (感銘を受ける、(心に)焼きつく)

 

お気に入り度:

 この本を図書館で見つけたとき、家にある日本語版「綱渡りの男」と比較しようと思い、迷うことなく借りてきました。

が、(身も蓋もないですが)「男がただ高い塔の間で綱渡りする」だけの話なので、日英で特に印象の違いはありません。1つ1つの文章が短くて、読みやすい本だと思います。

 

この本の素晴らしさは、何といっても、空中から見下ろしたり地上から高い塔を見上げたりしたときの臨場感あふれるイラストです。折り込みを開いて3ページ分で描かれたページは特に圧巻です!

 

個人的な体験として、つい先週ニューヨークに旅行に行ってワールドトレードセンター跡地の「911 Memorial」を見て来たばかりなので、この本の内容が以前よりも身近に感じられて、面白かったです。

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綱渡りの男 (FOR YOU 絵本コレクション「Y.A.」)

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