アメリカえほん記

アメリカで読んだ英語絵本の記録です。

Without You -おかあさんのいないあいだ-

作:Sarah Weeks、イラスト:Suzanne Duranceau。

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あらすじ

暗くて寒い氷の上、コウテイペンギンのたまごはお父さんの足の上で温められながら、じっとお母さんの帰りを待ち続けます。

お父さんたちは身を寄せ合って、輪の中心と外側とを入れ替わりながら、お互いに寒さから身を守ります。ヒナがたまごからかえった後も、お父さんはヒナを足の上で守り続けます。

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お母さんは今頃、深い海の中。子供たちのことを考えながら餌を探していることでしょう。

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 お母さんが戻ってくると、声でお父さんを呼びます。お父さんもそれに答えます。

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英語学習者の視点から~覚えた単語や言い回し~

・huddle (ちぢこまる、ごちゃごちゃに詰め込む)

・vigilant (油断なく番をする、用心深い)

・perimeter (周囲の長さ、境界線)

・black as pitch (真っ黒な)

・blinding (目をくらますような)

・sleet (みぞれ)

・brave (勇敢に立ち向かう、ものともしない(動詞))

 

お気に入り度:

お母さんがいない間の、たまご/ヒナとお父さんの様子を、ヒナの目線で描いた絵本です。この本の日本語訳はないのですが、いもとようこさんの「とうさんのあしの上で」とストーリーはほぼ同じです。

 

絵本の冒頭に解説ページがあり、

コウテイペンギンのメスは、たまごを産んですぐにたまごをオスに預けて食べ物を探しに行くこと

・オスは何も食べずに、たまごを守りながら寒さに耐えてメスの帰りを待つこと

・メスが戻ったとき、オスとメスは声だけで自分の相手を見つけられること

などを解説してあり、コウテイペンギンの生態についても詳しくなります。

 

イラストはリアルなのですが、幻想的なオーロラや海の青など美しく、またペンギンのヒナもかわいらしく、単調にならないように構図や色合いにとても工夫が凝らされていて、眺めているだけで楽しめる絵本です。

 

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とうさんのあしのうえで (講談社の創作絵本)

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